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含浸技術

素材にプラスαの機能を持たせ、性能を向上させる高い技術

木をはじめ鋳物やプラスチック、繊維などには目に見えない「巣穴」や「隙間」が存在します。 含浸技術とは、その穴に薬剤(含浸剤)を“浸透”させ、“固定化”させることで穴を埋める技術です。 耐久性が必要な素材の、機能を向上させる目的で行われています。
詳しくは下記ボタンよりご覧ください。

株式会社プラセラムのマーク

木材の場合の説明画像

木の良さを保ったまま、木の弱点を補う理想の木材「Imp reg wood」

炭酸亜鉛含浸処理

木の温もりを保ったまま、防腐性や防蟻性を備えた高耐久含浸木材「Imp reg wood」。主成分である亜鉛化合物が、 木材内部に深く浸透後、加熱することで化学反応により不溶性の炭酸亜鉛となります。木材内部に固定化することで機能が持続。 多くのメリットを持つ新しい木材です。【炭酸亜鉛含浸処理】 使用環境にもよりますが、その耐久性は杉・桧などの場合、無処理材の約4〜5倍程度と見込まれております。
特許出願中(機能化木質材料の製造方法)

4つの特徴についての説明画像

木の風合いを残せる理由

階段の手すりの写真

炭酸亜鉛含浸処理材は他の防腐処理された木材と違い変色が起こりません。 それは、無色の含浸剤を使用しているから。安全性の高い薬剤でありながら、 木そのものの自然な色合いを損ないません。 また、溶剤が“水”であるため、嫌な臭いやベタつきもありません。

各種試験結果

各種試験により、高い性能が証明されています。

試験方法:JIS 1571
木材保存剤-性能基準及びその試験方法

室内防腐試験

室内防腐試験の様子

木材腐朽菌を成育させた培養基に試験木材を入れて12週間静置し、試験木材の重量減少率を評価した結果、 炭酸亜鉛含浸処理材の平均質量減少率は性能基準(3%以下)を満たしました。

防腐性能試験

試験体 供試菌名 質量減少率(%)
平均 標準偏差
処理試験体 オオウズラタケ 0 0
カワラタケ 0 0
無処理試験体 オオウズラタケ 42 9
カワラタケ 33 4

【炭酸亜鉛含浸処理材】

炭酸亜鉛含浸処理材の写真

【無処理材】

無処理材の写真

処理試験体(写真左)は質量減少が見られなかったのに対し、無処理試験体は3~4割も質量が減少した。

室内防蟻試験

家シロアリの職蟻150頭と兵蟻15頭を入れた容器に試験木材を入れて3週間静置し、 試験木材の重量減少率を評価した結果、炭酸亜鉛含浸処理材の平均質量減少率は性能基準(3%以下)を満たしました。

【炭酸亜鉛含浸処理材】

処理試験体の写真

3週間後、シロアリが全数死滅した処理試験体。

【無処理材】

無処理試験体の写真

シロアリによって、3週間で3~4割も質量が減少してしまった無処理試験体。

防蟻性能試験

試験体 供試菌名 質量減少率(%) 質量減少率(%)
平均 標準偏差 平均 標準偏差 平均
処理試験体 100 100~100 1 0.7~1.5 3週間後にシロアリが全数死滅
無処理試験体 5 2.5~7.1 36 33.8~39.2  

野外防腐試験

試験杭を土に埋め込み、腐朽の評価を行った結果、無処理材は1年半時点で耐用年数を迎えたのに対し、 炭酸亜鉛含浸処理材は試験開始から5年経過時点で目立った被害はありません。 よって、炭酸亜鉛含浸処理材は性能基準(耐朽比3以上)を満たしました。

【炭酸亜鉛含浸処理材】

炭酸亜鉛含浸処理材の写真

【無処理材】

無処理材の写真

 

野外防腐試験の写真

安全性能試験

ヒメダカ11尾を入れた水槽に薬剤処理木材を沈め、96時間様子を観察した結果、炭酸亜鉛含浸処理材では他の薬剤に比べ十分な安全性が確認されました。

安全性能試験の写真

処理フロー

STEP.1

木材を真空引きし、内部にある空気を抜きます。

STEP.2

含浸材を真空のまま木材に浸します。

STEP.3

真空状態から空気で加圧し、木材内部まで含浸材をしみこませます。

STEP.4

大気圧に戻し、中の木材を取り出して加熱します。木材内部にしみ込んだ含浸材を加熱により化学反応させ、水に溶けない形にします。

※注入方法は、JIS A 9002 「木質材料の加圧式保存処理方法」に準ずる。

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